ペットが亡くなった際、犬の場合は『死亡届』、特定動物の場合は『飼養許可の廃止届』の提出が必要です。
特に犬の場合、狂犬病予防法に基づき、生後91日以上の犬は役所へ登録が義務付けられているため、亡くなったときにも届け出が必要となります。
死亡届は自治体によって提出方法や必要書類が異なる場合があります。まずは、お住まいの自治体のホームページを確認しましょう。
一般的には、所定の用紙に必要事項を記入し、自治体の窓口へ提出、または郵送・オンライン申請となります。
手続きはつらい気持ちの中で行うことになりますが、きちんと届け出ることで、愛犬との暮らしの記録が正式に締めくくられます。
犬の死亡届・特定動物の廃止届が必要な理由
犬や特定動物の死亡時には、それぞれ法令に基づき届出が必要です。
【犬の死亡届の目的】
- 狂犬病予防法などの法令にもとづく登録情報の更新
- 自治体による動物管理(予防接種状況など)の把握
- 感染症などの公衆衛生対策に役立てるため
死亡届を提出することで、毎年の狂犬病予防接種案内などの通知も止まります。
【特定動物の廃止届】
特定動物(へびや大型のトカゲなど)の場合は、動物愛護管理法に基づき、飼養許可を終了させる「飼養許可廃止届」の提出が必要です。犬の死亡届とは手続き先・目的が異なるため注意しましょう
法的に必要な理由
犬は「狂犬病予防法」により、自治体への登録が義務付けられています。そのため、犬が亡くなった場合も「登録内容の変更届(死亡届)」が必要です。
届け出を怠ると、自治体から確認の連絡が来ることがあります。法律上は罰則規定がありますが、実務ではまず指導の対象となり、速やかな届出が求められます。
届出の期限
多くの自治体では、亡くなった日から30日以内の届け出を求めています(自治体により異なります)。 期限が定められている地域では、遅れると追加書類が必要になる場合があります。
犬の死亡届に必要な書類
死亡届の提出に必要となる書類は、自治体によって多少異なりますが、一般的には次のものが求められます。
- 死亡届の用紙(自治体窓口・ホームページから入手)
- 犬の登録証(鑑札番号がわかるもの)
- 狂犬病予防注射済票
- マイクロチップの登録情報(登録している場合)
死亡届
犬の名前・登録番号・飼い主情報・亡くなった日などを記入します。 窓口で記入することもできますが、事前にダウンロードをして記入しておくとスムーズです。
個体識別票
犬を登録した際に交付されるものです。 紛失している場合は、自治体に相談すると対応方法を案内してもらえます。
狂犬病予防注射済票
毎年の接種時に発行される票です。 手元に見当たらない場合は、かかりつけの動物病院へ相談すると再発行できることがあります。
死亡届の提出方法
提出方法は、自治体によって次の3つから選べる場合があります。
① 窓口で提出する場合
お住まいの自治体の「動物管理担当窓口」または「保健所」へ書類を持参します。 書類に不備があってもその場で確認できるため、最も確実な方法です。
② 郵送で提出する場合
必要書類を封筒に入れて郵送します。 郵便事故を避けるため、簡易書留など追跡できる方法をおすすめします。
③ オンラインで提出する場合
自治体によっては、マイナポータル・自治体サイトからオンライン申請が可能です。 外出が難しいときに便利です。
死亡届を提出しなかった場合のリスク
死亡届を提出しないままにすると、以下のようなトラブルが発生することがあります。
- 毎年「狂犬病予防接種」の通知が届き続ける
- 自治体から調査や確認の連絡が入る場合がある
- 法令違反とみなされ、指導の対象となることがある
法律上の問題が発生する場合がある
自治体によっては義務違反とされ、法令に基づき罰則が科される可能性もあります。実務上は指導対応となることがほとんどですが、不要なトラブルを避けるためにも、速やかに届け出を行いましょう。
死亡届以外に必要な手続き
死亡届のほか、以下の手続きが必要となる場合があります。
- ペット保険に加入している場合 → 保険会社への連絡
- 火葬・葬儀の依頼
- マイクロチップ登録情報の変更(登録している場合)
ペット保険の解約・保険金申請
死亡診断書が必要となるケースもあるため、動物病院で診断書を発行してもらうとスムーズです。
火葬・葬儀の依頼先を決める
火葬は「個別火葬」「合同火葬」など方法が選べます。 希望に合わせて信頼できる霊園・火葬業者を選びましょう。
まとめ
犬や特定動物が亡くなった際の手続きは、法律に基づく大切なプロセスです。
特に犬は「狂犬病予防法」により登録が義務付けられているため、亡くなった時も死亡届の提出が必要となります。特定動物の場合は『飼養許可廃止届』が必要です。
死亡届を提出することで、自治体の登録が正式に終了し、毎年の案内通知なども止まります。
提出の方法や必要書類は自治体によって異なりますので、事前にホームページなどで確認し、無理のない範囲で手続きを進めてください。
つらい気持ちの中で行う手続きではありますが、
これは「ただの役所の手続き」ではなく、愛する家族を最後まで責任を持って見送るための大切なプロセスです。
届出を済ませ、必要な火葬・供養を行うことは、飼い主の心を落ち着かせる助けにもなります。
不安な点があれば、遠慮なく自治体や専門のペット霊園に相談してください。
この記事の監修者
東松山ペットメモリアルパーク合同会社
スタッフ / 熊谷 隆弘
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